不動産を購入する際は住宅ローンを組むのが一般的ですが、そのなかでも「オーバーローン」を検討する方もいらっしゃるでしょう。
オーバーローンとは、購入する物件の価格以上にローンを組んで融資を受けることを言います。
「不動産購入の頭金が用意できない」「不動産売買にかかる諸費用が支払えない」などでお悩みの方にとっては、オーバーローンを組めるのは嬉しいですよね。
しかし、オーバーローンにはリスクと注意点があります。
今回は、不動産の購入を検討中の方に向けて、オーバーローンの概要と注意点、リスクについて解説します。
不動産購入におけるオーバーローンとは?
通常、住宅ローンを組む際は、購入する物件を担保に、その購入価格の範囲内で融資を受けますよね。
オーバーローンとは、その購入する物件価格以上の金額の融資を受ける住宅ローンの組み方のひとつです。
似たような言葉に「フルローン」がありますが、違いは諸費用を含むかどうかにあります。
フルローンは、住宅の購入価格までローンを組むことを言います。
それに対して、オーバーローンは住宅の購入価格にプラスで諸費用を含む金額の融資が受けられます。
不動産売買の際には、一般的に物件価格の6%~10%の諸費用がかかります。
この諸費用を用意するのがむずかしい方でも、オーバーローンを組むことで不動産を購入することができるのです。
不動産購入におけるオーバーローンを利用する際の注意点
オーバーローンを利用する場合の注意点は下記3つです。
●すぐに売却できない
●離婚時の財産分与がむずかしい
●金利が高い
オーバーローンだと、すぐに住宅を売却したとしても売却代金だけではローンを返済できず、不足分を手元の資金で返済しなければなりません。
そのため、住宅を売りたくてもすぐに売却をすることができず、離婚などで財産分与をしたい場合にも困ってしまうでしょう。
また、金融機関によっては、諸費用分の金利が高く設定されることもあるため、注意が必要です。
不動産購入におけるオーバーローンを利用する際のリスク
オーバーローンを利用する際は、必要以上の諸費用を偽って申請するなどの契約違反にならないよう注意しましょう。
もし、偽って申請した場合は、金融機関から一括返済の要求や訴訟に発展するなどのリスクがあります。
一括返済を求められたときに返済できなかった場合は、自己破産をすることになるリスクも。
契約違反をして思わぬトラブルに発展しないよう、事前に金融機関にしっかりと契約内容を確認してから利用するようにしましょう。